地域の皆様の健康をトータルサポートする医療法人社団北瀬循環器科内科 ページアイコン ブログ blog

2016.12.10 ドクターから一言 第17回「高齢者こそ筋肉トレーニングを」

高齢者の健康維持目的の運動として従来ウォーキングや水泳等の有酸素運動が推奨されてきました。
しかし高齢者が健康的な自立した生活を送るためには、年齢と共に減る筋肉や骨密度を改善する必要があり、その目的には有酸素運動だけでは不十分です。
特に転倒防止には筋力トレーニングは有効で、筋量骨量が増えるだけでなく脳から筋肉への神経伝達速度が速まるため、動作が滑らかになり反射も良くなりとっさの姿勢制御ができるようになります。
さらに動作がスムーズになると外出等にも自信がつき、積極的に明るい生活が送れ精神的にも様々な好影響が認められます。
また脂質や糖の代謝も改善され体脂肪も減り生活習慣病に対する良い効果も期待できます。
高齢者に適した運動とは特別な施設や器具が不要で、いつでもどこでも手軽にでき、自体重を使った低強度の安全な運動です。特に安全性は最重要な問題で、高齢者は関節、血圧心臓の問題や様々な慢性疾患を持つ方も多く事前に必ずメディカルチェックが必要です。
またトレーニングは経験の深い専門家の指導を受ける事が安全性効果両面から見て重要です。
80歳以上の方でもトレーニングにより筋量は増えると報告されています。
筋力トレーニングは特別な人のためのものではありません。
皆さん筋力トレーニングで豊かな生活を送ろうではありませんか。