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2016.05.10 ドクターから一言 第3回「不虜の死を避ける為には心臓ドックを」

近年、食事や生活環境の欧米化に伴い、わが国でも動脈硬化に基づく狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患の割合が増加しており、それらに基づく急性心不全が死因の第一位を占める様になってきた。
それに伴い虚血性心疾患の成因ならびに治療についても、急速な進歩を遂げており、早期に発見・治療をすれば日常生活に問題ないレベルまで、回復することも可能である。
そこで前回につづいて今回は「心臓ドック」について、北瀬院長に聞いてみる――。
「そうですね。まず動脈硬化を予防することが大事で、そのためには禁煙、節酒、減塩、緑黄色野菜類やビタミンC等を摂ること。
肉より魚を食し、規則的に適度な運動をする。
そして、太りすぎないことが重要です。
さて、中高年の方の過労死、突然死がよく報道されていますが、その多くは前述しておりますように、高血圧や動脈硬化に起因した、急性心不全、脳出血、大動脈瘤破裂などが原因といわれています。
特に急性心不全の大半は、狭心症、心筋梗塞によるもので、これらを適切に処置すれば、十分予防は可能です」。

この早期発見・予防のために、当院ではつぎのような心臓ドックを行っている。
以下の事に心あたりのある方は「一度循環器科の受診をお勧めします」として、

1、胸、背中、肩首、顎(あご)、歯、下腕、みぞおちに痛み、圧迫感、つまる様な感じがある方
2、動悸(どうき)、息切れ、呼吸困難、めまいやふらつき、失神、全身に倦怠感(けんたいかん)のある方
3、不整脈のある方。
4、高血圧、糖尿病、高脂血症、心臓肥大をお持ちの方。
5、肥満、ヘビースモーカー、過労気味、疲れやすい、深夜の深酒が多い、ストレスを感じやすい、激しい頭痛がする、食事が不規則、運動不足などのうち、自分で2つ以上自覚のある方。
6、全く症状はなくても心電図異常を、指摘された経験のある方。
7、この1年以上、運動を中断しているのに、いきなり運動を始めようと思っておられる方。

このようなことに心当たりのある方には、スクリーニング検査として通常つぎのような要領の検査を行います。
まず1日目は、必須条件として、検尿・心電図・心エコー・胸部レントゲン。
それから血液検査、これは3ヶ月以内のデータをお持ちいただいた場合、当院での検査は必要ありません。
さらに24時間心電図記録として、ホルター心電図、また、必要のある場合は、エルゴメーター負荷心電図を行い、その結果高度な検査や治療が必要な場合は、専門的設備の整った総合病院に紹介することがあります。