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2017.10.15 ドクターから一言 第26回「高血圧と動脈硬化」

高血圧の状態が長く続くと心臓と血管に悪影響を与え、動脈硬化、心肥大、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを引き起こします。
血圧は元々全身に血液を送るため必要な圧力ですが、これが必要以上に高くなるのが高血圧で、その場合心臓は血圧に逆らって血液を送ることになり大きな負担がかかります。

また高血圧が続くと血管はその血流に耐えようとして厚く硬くなります。
これが動脈硬化ですが、多くの場合内側に向かって膨れ内腔が狭くなり、つまったり動脈硬化巣(プラーク)が壊れやすくなったりします。
これが心臓の血管に起きると狭心症、心筋梗塞となり、脳だと脳卒中になります。
また時には胸部や腹部の大動脈が外に向かって広がり大動脈瘤を起こすこともあり、近年人口の高齢化と共に急増しています。
破れて初めて発見される方も多く早期発見が大事で、高血圧の方は2、3年に一度は胸部レントゲンや腹部エコー検査を受けた方が良いでしょう。

動脈硬化やプラークの有無は血管エコーや脈波測定などの体に負担のない検査で簡単に調べられます。
そして、最も大事なのはできるだけ早期から適正な血圧を維持することです。
お薬を服用することに抵抗のある方も多いですが、血圧を下げることはいつまでも血管を若く保ち、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの取り返しのつかない病気にならないための最も有効な予防法です。